ジェニーの記憶が観れない
最初に書かなければいけないのは、これは私の主観であって貴方の考えを否定するつもりはないこと。そして誰に何を言われても私はきっと変わらないこと。
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両親は私が3歳の頃に離婚をした。兄が二人居たがその二人から性的暴行を受けていた。新しくできたお父さんと馬が合わず、気付いたら殴られ蹴飛ばされ真冬のベランダに閉じ込められていた。
優しいパパ、甘やかしてくれるパパってのは漫画やアニメの中だけの話で実在しない物だと思っていた。
私は大人の男性からの愛に飢えていた。
自分の悲劇を語るのだけがどんどん得意になっていった。インターネットの世界で初めましてのおじさん相手に自分がどれだけ辛い思いをしたかを語り、優しい言葉で慰められるのを求めていた。おじさんたちは甘くて優しい言葉で私を満足させ、代わりに現実の世界で私の体を求めた。
今一緒に居る彼氏はその中のひとりで最後の生き残り。
20離れた彼と当時14歳の私は幸せになれると思っていた。家族に関係がバレ、自分が施設送りになり、そこで半ば強制に大人達から彼との関係を裂かれても、抗い自分が諦めなければ彼と自分は幸せになれるものだと信じ切っていた。そのために彼の携帯番号を忘れぬよう毎日毎日施設の中で復唱していた。
結果、私への接近禁止命令が出て念書まで書いていた彼と連絡を取りあうことが出来、気付けば6年の時が経ち、私は成人した。彼は昨日2回目の成人式を迎えた。
彼のことが好きか?貴方の大切な人は彼なのか?と問われればもちろん答えはイエス。大変なとき、苦しいとき、私に救いの手を伸ばしてくれていたから。
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でも
どうしても
私が大好きなこの人は、当時14歳の私とセックスをしていたんだって事実が受け入れられない。
ツイッターで「ジェニーの記憶」のあらすじを見た。当時の私も自分は周りの子より大人だと思っていた。これはレイプ被害を受けた子供に多いみたいなんだけど、周りの子供がしていない経験をするせいで、精神的に大人びてしまう子が多いらしい。
アルバムの私は凄くあどけない顔をしていて、私の彼氏はこの子供とセックスできるんだなと強く違和感を感じてしまってそれが今言葉にできないしんどさになっている。
今何かと話題になっている未成年淫行だけど、私はずっと何が悪いことなのか分かっていなかった。やっと分かった気がする。どうして周りの大人があんなに必死に止めていたのかを理解した気がする。
でも私は貴方が大好きだよ。これは愛じゃない。
貴方のそれも愛じゃないのかもしれない。
それでもこのまま二人で、幸せになれたらいいよね